2018年4月2日月曜日

横浜地裁の記者クラブで安保法制違憲訴訟の署名のアピールに行ってきました!


2018年2月28日、横浜地裁の中にある司法記者クラブにて、岡田尚弁護士と一緒に安保法制違憲訴訟を応援する署名についてアピールさせてもらいました。 裁判所は、三権分立の一つなので、憲法に従ってちゃんとした判決をだしてほしいですよね!そのような声を裁判所に届けられたらと思い署名をアピールしてきました。


記者の皆様に配布した資料

「憲法9条にノーベル平和賞を」実行委員会と申します。私たちは、戦争の放棄を定めた憲法9条のすばらしさを守り、活かし、世界に広めるために活動を続けています。

私たちは、2015年9月19日、多くの憲法学者、専門家、市民の反対の声を無視して安全保障関連法案が強行採決され、その安保法制は2016年3月29日に施行さたことに強く抗議しています。
安保法制の基としている、集団的自衛権の行使を容認する閣議決定自体が違憲であり、集団的自衛権は憲法9条に違反しています。集団的自衛権行使は日本人が攻撃されてもいないのに、他国を攻撃することができるものです
集団的自衛権の行使を容認するには、解釈ではなく、国民投票を経るべきである事は、今までの国会で一貫してきた見解です。201564日、衆議院憲法審査会で与党推薦の憲法学者も含めて3人中の3人、出席したすべての憲法学者が「集団的自衛権の行使が許されるとした点は憲法違反」としました。また、元最高裁判所長官や元内閣法制局長官に加え、ほとんどの憲法学者も集団的自衛権の行使は違憲と意思表明しました。(朝日新聞の調査でも意見122名のうち、たった2名だけが合憲と言いました。2015/7/11) 全国の弁護士会も違憲だと声を大にして言っています。

さらに今、国会で改憲議論が進められていますが、その前にまず、憲法に従って、集団的自衛権の行使を容認する安保法制を廃止し、そのうえで改憲を議論すべきだと思います。

日本国憲法前文には、「全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有する」と書かれています。集団的自衛権が行使されれば、日本国民は、アメリカや他国の起こした戦争に巻き込まれ、戦争に加担・協力することになります。また、日本の集団的自衛権に基づく戦闘行為により、被害にあうのは他国の国民です。この点でも、安保法制は「全世界の国民の権利」である「平和的生存権」を侵害します。
世界の現実を見れば、悲惨な難民を生み出している紛争、その紛争は武力による解決という抑止力論によって拡大し、複雑化しています。憎悪の連鎖を生み、テロを深刻化しています。武器による紛争や戦争の終結は結局真の終結にはなっていません。逆に多くの犠牲者と難民と貧困を生み出し、被害者の憎しみの連鎖を生み出し、さらなる紛争や戦争を呼び起こしています。現在、武力による抑止力論に立つ安保法制は廃止にすべきです。
今こそ日本国憲法の理念に立ち、非暴力によって世界の平和に貢献すべき時です。
すべての人の平和的生存権を認め、基本的人権の尊重、主権在民、平和主義に立つ人類普遍の原理に立ち返らなければなりません。

三権分立の、「内閣(行政)」、「国会(立法)」が憲法を踏みにじっている今、残る「裁判所(司法)」に憲法の遵守を訴えている安保法制違憲訴訟の取り組みはとても大切だと考えます。
今こそ、「裁判所(司法)」が勇気をもって、国民の権利・自由を守るために、その役割を果たして内閣と国会の憲法違反にブレーキをかける時です。そのために、国民一人ひとりができることとして、原告と弁護団を応援し、安保法制は憲法違反であり、裁判所に三権分立の役割を果たすように願う声を可視化する署名は有効だと考えました。
私たち国民が関心を持っていることを可視化することで、裁判官が本来の役割を果たすための背中を押せるのではないでしょうか。 また、署名を通して裁判を身近に感じ、自分事として参加するためにも役立つと考えます。
裁判の傍聴をしたくても働いている人たちはなかなか足を運べませんが署名なら意思表明できます。
 私たちは安保法制は憲法違反であるという共通認識と、裁判への関心を高めていきたいと思います。

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署名について
●署名は、ネット署名と紙の署名の2パターンを用意いたしました。どちらか一つの署名をお願いしています。
●署名の宛先は、高裁、最高裁に行ったときでも、署名が使えるように 裁判所としました。
ネット署名:  https://www.change.org/p/no-anpo-yes-peace         (2018-2-28


2018年4月1日日曜日

映画『コスタリカの奇跡』をシェアする会 を始めました☆


映画『コスタリカの奇跡』を
シェアする会を始めました☆

昨年の1月末にコスタリカを訪れ、「この国のことを多くの人に知ってもらいたいなぁ」と思っていたところ、日本で『コスタリカの奇跡~積極的平和国家のつくり方~』という映画が上映されました。「軍隊をすてた国」コスタリカが、軍事費をゼロにしたことで、教育や医療を無料で受けられるようにでき、人類共通の課題である環境問題にも力を入れられている歴史的背景から、現在抱えている問題までを描いたドキュメンタリー映画です。 「軍隊を持たない」ことは絵空事ではなく、地道な努力で実現できるのだという希望を、一人でも多くの人に知ってもらいたいと思いました。
そんなところに、当実行委員会のニュースのコスタリカの記事を読んだ上原温子さんから、「この映画をシェアする会を一緒にやりませんか」とお声かけをいただき、実際に立ち上がったのです。
「シェアする会」のポイントは、ただ映画を観るだけでなく、観た後に、一人ひとりの感想や思いを話してもらい、それを他の人はじっくり聴くというところです。「対話」とは、意見を戦わせて相手をやりこめることではなくて、お互いの話をじっくり聴き合い、よりよい考えを導き出すことだと思います。
今、日本でも6人に1人が相対的貧困に置かれています。コスタリカに学び、ただ「戦争がない状態」だけではなく、「戦争の原因となる格差や貧困なども無い状態」を指す「積極的平和」の方向に舵を切り、日本でも「奇跡」を起こすためには、市民一人ひとりが対話する力を身につけていく必要があると思っています!
この会は、来年の1月までの1年間上映権を借り、神奈川県相模原市の3か所にて、何回も行います。この映画を観たことをきっかけに、「武器輸出のことについて学びたい」など、新しい学習会の企画も持ち上がっています。 みなさんの町でも、「シェアする会」をやってみませんか? (羽生田)

◆映画コスタリカの奇跡のこと

  日本国憲法が国会で採択されたのが1947年です。それから2年後の1949年にコスタリカが常備軍を廃止する平和憲法を持ちました。
第二次世界大戦で日本は周辺諸国を侵略し2000万人を超える犠牲者を出し、国内においても310万人を超える犠牲者を出しました。戦争悲惨さを痛感した当時の首相幣原喜重郎がマッカーサーに相談し、日本国憲法に第9条の「戦争の放棄、不戦の誓い」の項目を入れたと言われます。(雑誌「世界」20186月号、笠原十九司論文)
コスタリカも内戦による悲惨な体験に学び、日本と同様の平和憲法を定め、軍事費を教育費や福祉に回し、「兵士の数だけ教員を」を合言葉に国づくりを始めたと言います。(伊藤千尋著「活憲の時代」コスタリカから9条へシネ・フロント社発行)
コスタリカは今では世界でも民衆の暮らしが安定した、国民の識字率の高い国の一つに挙げられています。しかし、その道は平坦ではありませんでした。そして今でも貧富の差を生み出し、平和国家を崩そうとする勢力がないわけではありません。平和憲法を持てば安心なのではありません。平和憲法を活かす工夫と努力が必要なのです。映画『コスタリカの奇跡』は様々な困難を乗り超えてきたコスタリカの歴史と平和憲法、それを活かし続ける人々の姿を丁寧に描いた作品です。ですからある意味盛り沢山なのです。一度見ただけではちょっと消化しきれないかもしれません。これは平和国家建設の教科書的な作品です。23度と見て学ぶ意義は大いにあります。
日本は同様の平和憲法を持ちながらどうして再び戦争を起こしかねない危険な国になってしまったのでしょう。この映画を見て「日米安保条約」のことやいろいろなことが改めて考えさせられます。(石垣)