安保関連法案の廃案を求めます。
憲法学者をはじめ、多くの専門家が違憲であることを指摘している安保関連法案は廃案にすべきです。
多くの国民が望まない法案、日本が戦争のできる国になる道を開く安保関連法案は廃案にすべきです。
現在、世界のいたるところに悲惨な難民を生み出している紛争、その紛争は武力による解決という抑止力論によって拡大し、複雑化しています。憎悪の連鎖を生み、テロを深刻化しています。
武力による抑止力論に立つ現在の法案は廃案にすべきです。
今こそ日本国憲法の理念に立ち世界の平和に貢献すべき時です。
すべての人の平和的生存権を認め、基本的人権の尊重、主権在民、平和主義に立つ人類普遍の原理に立ち返らなければなりません。
世界中の工場は武器の生産をやめるべきです。人々の暮らしに役立つものに生産を切り替えて行くべきです。
武器は人を敵視します。人を抑圧します。人を殺します。そこに憎悪が生まれ、テロが生まれます。
平和学という学問は戦争のない状態を 「消極的平和」と定義しています。貧困や差別や様々な病気を克服し、福祉の充実した社会を「積極的平和」と定義しています。
日本は戦後70年間、戦争に直接関与しなかったという意味で「消極的平和」の社会でした。その「消極的平和」から「積極的平和」に向かうべく、医療を充実させ、年金制度や社会福祉制度の充実を模索するところに有るのが現在です。若者には安定した雇用を実現し、お年寄りには穏やかな老後を実現していくのが真の平和主義です。
安倍首相の言う偽りの「積極的平和主義」に騙されてはなりません。
武力を背景とする抑止力論はすでに世界的に破綻しています。自公政権が今強行しようとしている武力による安保関連法案は廃案にしなければなりません。この法案によって活気付くのは軍需産業です。国民の生活は大きく崩されていくでしょう。今こそ国民が声を上げるべき時です。
「憲法9条にノーベル平和賞を」実行委員会は今国会で強行されようとしている安保関連法案の撤廃を求めます。
「憲法9条にノーベル平和賞を」実行委員会
2015-7-15
東京新聞 2015-7-16 朝 26面より