~石垣島からのメール~
「実行委員会ニュース」No20を発行してすぐ、今の日本の状況(安倍政権の暴走)への危機感に満ちた声が多く寄せられました。その中の一つが石垣島の現在を訴える下記のメールです。
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「憲法9条・・・平和賞を」に賛同してきた関係から「安保法制違憲訴訟の署名」の呼びかけを受け取りました。お忙しい中本当にご苦労様です。
私も安保法制成立の際には悔しい思いをしました。大変なことだと思いました。
やはりじりじりと効力が発揮され、防戦ばかりです。
ボロボロでも憲法9条があるうちに何とかしないといけませんね。
この署名にも協力したいのですが、
同封の実行委員会ニュースNO.20の表紙にある、「沖縄県民・・・示すもの」の中に、辺野古があっても南西諸島自衛隊配備ついては記述がないのが気になりました。
ものすごい勢いで島々が要塞化され、米中の覇権争いの矢面に立たされています。辺野古は目くらましで、南西諸島配備のほうがメインだという人もいます。
<限定戦争>
敵国(中国)に島が一度占領されたら水陸起動団が援軍に来て島を取り返すという地上戦が米軍と自衛隊で演習されています。与那国は2017年にすでに配備され、奄美、宮古の開所式が今開かれています。石垣も反対を押し切るように着工されました。どうぞ調べてこのことを伝えてください。
沖縄戦のように南西諸島を日本の防衛のもとに捨て石にしないでください。
私は移住者ですが、この自然豊かな宝の島々を守ってほしいと思います。
軍需産業や軍隊の生き残りや利権のために犠牲にしないでください。
安保法制で自衛隊は米軍の指揮下に入りました。手足のように使われます。
自衛隊は災害や敵から島民を守ってくれるは嘘です。
石垣島では比較的反対者が多くてがんばってますが、強大な権力の前では時間の問題です。
どうぞ「南西諸島自衛隊配備」などでお調べになってこの問題も取り上げてください!
石垣島の一島民より。(石垣島に軍事基地をつくらせない市民連絡会会員)
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拡大する違憲状況
このメールが指摘するように、日本国民のほとんどが急速に進む「沖縄南西諸島の軍事基地」の現在を知らないでしょう。岩波書店発行の雑誌「世界」が3月号で「拡大する違憲状況」の特集を組みこの問題に触れています。関連記事だけ紹介します。
◯ルポ・軍事列島 第6回 南西諸島——知られざる複数の基地建設・・・池尾靖志
◯軍事化される島々(座談会)
清水早子(ミサイルいらない宮古島住民連絡会)
上原秀政(石垣島に軍事基地を作らせない市民連絡会)
高橋千恵(与那国島の明るい未来を願うイソバの会)
上島 啓 (奄美市在住)
この座談会を読むと、島々に作られているのはほとんどが自衛隊基地です。いったん衝突があった時には米軍の指揮の元、自衛隊が戦闘の矢面に立たされる構図も見えてきます。
村長の中には過疎化対策として自衛隊員とその家族の移住を歓迎する人もいるとのことで、そのための基地建設もやむなしということのようです。そのために島の観光資源が損なわれたり、それまで島の住民が築いて来た町づくりが削がれているというのです。本末転倒ではないでしょうか?
当然のことですが、島は離れているために連帯して運動を起こすことが難しいということです。この座談会も貴重な情報交換の場になったそうですが、困難な中、工夫して情報を交換し運動の輪を広げているということが伝わって来ました。
北東アジアの平和構築こそ目指すべき道
政府も中国や韓国や北朝鮮との対立を煽り、緊張関係高めるのではなく、外交交渉を通じて北東アジアの平和構築にこそ力を注ぐべきではないでしょうか。その先にこそ拉致問題の解決もあるのではないでしょうか。
そもそも島々に建設している基地の建設資金で、それぞれの島の観光資源や産業、教育の充実を図るならば過疎化現象を防ぎ、島の人々の暮らしを安定させることができるのではないでしょうか?
今回、石垣島からのメールを読み、沖縄の問題は日本民全体の問題と改めて思いました。前号でも書きましたが、安倍政権はトランプ氏のいいなりで戦闘機の爆買いをしたり、ミサイル攻撃に備えるためと言って高額な迎撃装置の購入を決めています。これらの戦闘機やミサイル迎撃装置を使いこなす隊員の育成と装置の維持や修理には何兆円にものぼるお金がかかるのですが、それらは将来に渡って国民の負担として重く圧し掛かってくるのです。
沖縄だけでは無いのです。安倍政権の導く先に日本国民の未来がないことを1人でも多くの国民が気がつくことが必要です。最近、特にテレビ番組のチコちゃんの言葉「ボーっと生きてんじゃねえよ」にギョッとすることが少なくありません。(石垣義昭)